カセットテープのデジタル化

2018/9/17


古いカセットテープ

2018年6月9日(土)のことです。何がきっかけだったかは覚えてないのですが、大昔のカセットテープを聴きたくなりました。一つは小学生の時私の肉声を録音した最古のもの。もう一つは高校時代の高校の学園祭で私がバンドをやった時のものです。

いずれもテープの存在を忘れていた訳でもないのですが、何か聴いてみようと思ったのでしょうか。この時我が家にカセットテープを聴くことのできる機械は一つありました。もうかなり古いですが、VICTORUX-QX1という所謂ミニコンポです。

[VICTOR UX-QX1]

リビングに置いてあり、CDやMDを聴こうと思って購入したものです。殆ど利用してなかったのですが、一応カセットテープも再生することができます。写真ではちょっと見難いですが、天井にカセットの挿入口があります。

聴いてみると古いテープにしては、なかなか鮮明な音でした。そこでふとこれを再生できるうちにデジタル化しようと思い立った訳です。小学生の時の私の肉声は前述のように私の声を録音した最古のもので、何と変声期前の可愛い声ではこれが唯一の音源でした。

我が家は父親がそのようなものにあまり興味がなかったのか、貧乏で買えなかったのか分かりませんが、幼少期の映像などはありません。当時はハンディービデオなどはまだ無かったので、映像を撮るとすると8ミリフィルムくらいですが、そのようなものも我が家にはありませんでした。また声だけもで録音しておくなどということは特別な機会でもないとやりません。

[私の肉声が録音された古いカセットテープ]

たまたまとある子供が集まる会合で私がちょっとした講演をする機会がありました。小学生で講演?と思うかもしれませんが、まあここはあまり深くつっこまないで下さい。

いずれにしても私の唯一現存する変声期前の声を録音した音源として、今更ながら貴重だと思たので再生装置があるうちにデジタル化しようと思った訳です。

そう思ったらもう一つあった高校三年の時の学園祭でバンドをやった時の録音テープも貴重だと思ったのです。変声期は当然過ぎて、声としては今とさほど変わりませんが、世の中で他に存在しない唯一無二の音源であることには変わりありません。


SoundEngine Freeでパソコン取り込み

そこで早速ネットで検索しました。アナログ音源をパソコンに取り込んでデジタル化(WAVファイル化)するアプリくらいいくらでもあるだとう思いました。最初に見つかったアプリがSoundEngine Freeというフリーソフト。この手のアプリとしては定番のもののようです。基本的にはシェアウェアなのですが、機能限定ならフリーで使えます。今回の作業ならこのフリー版で十分です。

[SoundEngine Free]

まずミニコンポの傍にノートパソコンを持ってきて接続します。接続にはステレオミニプラグのケーブルが必要ですが、これはデスクトップパソコンのスピーカ・ケーブルで代用できます。ミニコンポのラインアウト、またはヘッドフォンジャックに刺し、パソコンのマイク端子に接続します。デスクトップパソコンだとライン入力マイク入力は別ですが、ノートパソコンの場合は大抵マイクマークのついた端子(マイク入力とライン入力共用端子)しかないと思うのでそこに刺します。なかにはヘッドフォン端子、つまり出力とも共用のものもあるでしょう。私のノートパソコンはまさにそれでした。

OSはWindows10ですが、ケーブルを端子に刺すとマイク入力にするかライン入力にするか、更にはヘッドフォン出力にするか選択するようなダイアログが出るので迷わずライン入力にしましょう。マイク入力とライン入力の違いはぐぐって調べて下さい。

SoundEngineの使い勝手は悪くはありません。いくつか直感でできないなと首をかしげるような操作もありますが、ライン入力からの録音なら簡単です。「録音」というタブがあるので、クリックして録音画面にして録音ボタン(再生マーク)を押し、ミニコンポ側で再生するだけです。そして録音が終わったら停止します。ファイルは自動的に作業フォルダに作成されています。

デフォルトがそうなっているので設定する必要はないと思いますが、CD焼きを最終ターゲットにする場合、必ずサンプリング周波数は44.1kHzに、ビット数は16ビットチャンネルは2チャンネルになっていることを確認します。この数値は古いカセットテープの音源としてはオーバースペックなのですが、CDの規格なので仕方ありません。

アナログ音源なので音量は調整します。このあたりはアナログ音源時代に録音した経験がある方なら十分わかると思いますが、大きすぎると音割れを起こすし、小さ過ぎるとノイズが目立ったり、再生時に聞こえにくくて不便です。右の方に音量バーがありますが、これが最大でも0dBにならないくらいがいいです。

カセットテープなので、A面、B面があると思いますが、分けて録音するのもいいし、オートリバースならそのまま続けて録音してもいいでしょう。後で繋げたり、余計な部分を削除することもお手の物です。


CD化にむけてWAV分割

単にデジタル化ということであれば、WAVファイルにまですれば完了といえば完了です。パソコンで再生できますし、データ化したのでバックアップを取っておけば永久保存できます。しかしここはCD化までしておきます。デジタル音源として、最も汎用性の高い状態になるからです。

CD化自体が半永久保存するためのバックアップになりますし、その後ウォークマンやiPad、iPhoneなど携帯オーディオにするにもCDからなら簡単です。

CD化するにあたって、せっかくなのでトラック分けをします。トラック分けするにはWAVファイルの時点でファイルを分割しておきます。音楽アルバムなら曲毎にトラックを分ける訳ですが、講演テープのようなものでも一応区切りのいいところで分けておくと頭出しがし易いなど便利です。小学生の時の講演テープも私以外の友達の講演やその他のプログラムがあったので、それぞれで分けました。高校の時のバンド録音テープも、まあライブなので区切りにくいですが、適当に曲毎に分けました。

WAVファイルの分割はいたって簡単です。再生タブで再生しながら、分割したいところで止めます。マーク画面(波形画面の上部の時間軸が表示されているあたり)で右クリックして、「再生位置にマーク追加」を選択します。

[再生位置にマーキング]

「ここにマーク追加」というメニューもありますが、再生位置だと波形画面にバーで表示されているので、微妙な位置の調整がやり易いと思います。マーキングすると以下のようなマーク画面に三角形のマークが付きます。

分割位置を探すために再生しながら、ここだというところで止めるという作業は一番地道ですね。位置が決まればマーキングは上記のような数クリックです。地道なマーキング作業が終わったら、いよいよ分割保存です。

メニュー「ファイル」→「その他の保存」→「マークで分割保存」と進みます。

[分割保存]

そして保存先と名前を指定すると、マーキング位置で分割されたそれぞれが別のWAVファイルとして、分割保存されます。ファイル名は指定したものに適当に末尾に連番がふられて付けられます。

[分割保存されたWAVファイル]

あとはこれをCDに焼きます。CD焼きアプリはフリーでも何でもいくらでもありますし、Windows標準のWindows Media Playerでも焼けます。私はBlu-rayやDVD焼きにも使っているImgBurnが使い慣れているのでこれを使いました。

これでデジタル化は完全に完了ですが、WAVファイルはデータとしても保存しておこうと思います。そしてデータ保存する場合は、せっかくなので各ファイルは何(バンドの録音であれば歌っている曲名など)を録音したものなのか識別できるようにファイル名を付けて保存することにしました。

[WAVファイルに識別可能なファイルを付ける]


iPhone取り込み

今回の音源のデジタル化はあくまでデータ保全のためです。将来カセットテープを再生できる装置が手に入らなくなったり、テープが経年劣化して再生不能になって二度と聞くことができなくなることを防止するためです。

音源の性質からして、定期的に聴きたいと思うようなものではありません。しかし私の変声期前の声などは兄弟、親戚、友人などに聞かせると面白いかなと思いました。その場合iPhoneに取り込んでおくといいですよね。

iPhoneへの取り込みは一旦iTunesライブラリに取り込んでiPhoneと同期させる訳ですが、iTunesはCDを見つけるとライブラリにインポートするか聞いてきます。市販の音楽アルバムのCDだと以下のようにアルバムタイトルを見つけてきます。

ここで「はい」を押すと、

このように曲名など様々なそのCDアルバムの情報を表示してくれます。

これはGracenoteというインターネット上のオーディオCDのデータベースからCDの曲数各曲の時間などで該当するアルバムを見つけてくるのです。CDには基本的に曲名やアルバムタイトル、作者などの情報は入ってないので、このようなデータベースが作られているのです。

これはiPhoneに音楽アルバムをインポートする場合、非常に便利な機能で、SONYのウォークマンやカーオーディオでも利用されています。私もこの機能には以前からIPhoneにCDアルバムをインポートする際重宝しています。多くの方が助かっていると思います。

しかし今回私の作った世界で無二のCDですから、Gracenoteのデータベースにある訳がありません。その場合は以下のようなダイアログが出ます。

まあ見つかる訳がないので当然です。その場合曲名が勝手に付けれてしまいます。

曲名が、「トラック連番」となり、曲の時間だけは入ってて、アーティスト名やアルバム名などは空です。今回の私の小学生時代の講演などは別にこれでもいいのですが、せっかくなので曲名(講演なので曲ではないですが)を付けました。

またアーティストとかアルバム名も付けますが、PC上で同一フォルダに整理されるよう全部同じものを付けます。まずはトラックを全部選択して、右クリックメニューから「プロパティ」を選びます。

すると次のような画面がでます。

アーティスト名アルバム名のところに適当(勿論自分で何だか分かるように)入れて、OKを押します。

そうすると全トラックに先ほど指定した同じアーティスト名とアルバム名が入ります。

次にトラック名を別々に入れていきます。変えたいトラックだけ選択して右クリックで「曲の情報」を選びます。

すると出てくる画面は先ほどのプロパティと同じような画面です。

しかしこれはこのトラックだけの情報です。曲のところにタイトルを入れます。これを全トラック分やります。以下がその結果。

そして右上の方の「インポート」をクリックすると、次のようなダイアログが出ます。

ここではこのままでいいでしょう。特に音質に拘りがないのではあればこのままで十分です。そしてここで「OK」を押せば、CDからのインポートが始まります。

インポートが終わって、ライブラリを見てみると、ちゃんと私の自作CDがタイトル付きでインポートされてます。

あとはiPhoneと同期しておけば、いつでも私の可愛い声をご披露することができますね。

しかし今回の主題はこれではありません。カセットテープのデジタル化はプロローグに過ぎないのです。この後のことはビデオHiFi音声のデジタル化へどうぞ。


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