パーツ選び(ストレージ)

2017/10/15


最初は

パソコンのパーツとして、マザーボード、CPU、メモリーときたら次はグラフィックボードかハードディスクとなるのが今までだったでしょう。今回の自作もシステムドライブは当初ハードディスクの予定でした。今のパソコンが320GBのハードディスクだったので、とりあえず1TBもあればシステムドライブとしては十分かと思い、今REGZAの録画用に殆ど使用していないハードディスクがあったので、それを充当させるつもりでいました。

しかしプロローグでも書いたようにSSDが浮上し、こちらで行くことに4月ごろには決めていました。当初予定していたのは以下のような見た目は2.5inchハードディスクのような箱型のSATA接続のドライブ

[SanDisk SSD PLUS SDSSDA-480G-J26]

製品もまさにこのSanDiskのものを想定していました。SanDiskは末尾がJで始まる型番であれば、日本でしっかりした保証があることがUSBメモリーを購入した時に知っていたので、サポートの信頼性も高いと思ってましたから、ほぼこの製品でいく予定でした。因みにサイズは480GBです。

今回のパソコンリプレースではパフォーマンス向上にとって一番期待がかかる目玉パーツですが、その割には製品はあっさり決まっていました。それはこれもメモリーなどと一緒で基本的に機能や性能差などなく、サイズとブランドくらいしか考慮点がないと思っていたからです。

ところが本格的にパーツ選びを始めた9月になって方向性が変わってきたのです。


新インターフェース発見

きっかけは、9月16日(土)夜か、翌17日(日)、製品選定がほぼ確定していたマザーボード ASUS PRIME H270-PROの製品仕様を読んでいた時です。日本語のサイトですが、製品仕様のページは多くが英語で書かれていました。

読んでいくと「ストレージ機能」という項目に見慣れない単語が並んでいます。

1 x M.2 Socket 3*1, , with M Key, type 2242/2260/2280 storage devices support (SATA mode & X4 PCIE mode) 

1 x M.2 Socket 3*2, , with M Key, type 2242/2260/2280/22110 storage devices support (both SATA & x2 PCIE mode)

この「M.2 Socket 3」って何だ?と思った訳です。早速ぐぐってみるとパソコンの新しいインターフェイス規格であることがわかりました。(厳密にはコンピュータの内蔵拡張カードの比較的新しいフォームファクター接続端子規格であって、インターフェース、正確にはバスインターフェースは従来のPCI ExpressSerial ATAUSB3.0などを使うということが後でわかりますが、この時点はこれ自体が新インターフェース規格だと思っていました)

ハードディスクでもドライブ自体が高速化するとインターフェイスの速度がボトルネックになるので新しいインターフェイス規格が登場していました。IDEの時代はUltra-ATAから始まって、Ultra-ATA133とかまであったかと記憶しています。それでもドライブ側の高速化が進み、もはやパラレル接続のIDEではだめで、シリアル規格のSATAが登場した訳です。

SATAはIDEに比べて格段に高速で、その後も3Gbpsから6Gbpsへと成長し、ドライブとの速度差を引き離し、ハードディスクであれば当面安泰と思われていました。

ところが半導体素子のストレージであるSSDの登場、普及で状況がまた変わってきます。SATAではまたインターフェイス側がボトルネックになってきたのです。こういうことはいたちごっこではあるのですが。。そして登場したのがM.2規格という訳です。

[M.2規格のSSD]

形はまさにメモリーモジュールです。もはやこれは「ドライブ」とは呼べません。ドライブというのは何かが激しく動いていることがイメージされた単語です。メモリーなどの半導体素子は物理的に稼働しているものはありません。箱型SSDも半導体素子ですから、そういう意味では既にドライブではないはずですが、箱形をしているとドライブと呼んでも違和感はありませんでした。しかしM.2規格のこの形はドライブと呼ぶには非常に違和感があります。

従来ハードディスクがその主なデバイスであったシステムドライブに使うデバイス(機器)は、最早ハードディスクとも○○ドライブとも呼べず、ストレージ機器と呼ぶほかなくなったのです。このページのタイトルに「ストレージ」と書いたのはそのためです。

こんな規格が登場していることを知ったのは、今回の自作での大きな収穫、全く目から鱗でした。SSDはハードディスクドライブの後継、置き換えを想定して作られた規格なので、2.5インチハードディスクと形状互換を持たせて、インターフェースもSATAを使ったのですが、本来あのような箱型である必然性はなかったのです。

M.2は拡張カードの規格ということで、PCI Expressカードのようにマザーボード基盤上のソケットに刺すことを想定して策定されています。そのため従来のストレージ機器(ハードディスクドライブや箱型SSDなど)とは接続イメージが全然異なっていました。

私はこの規格に強く惹かれました。是非とも今回導入してみたいという衝動にかられました。そのためもっと調べてみたのです。


M.2 SSD速すぎ!

調べる中で最初に目を引いたのはサムソン960 EVO M.2 MZ-V6E500B/IT というSSDでした。目を引いた理由は価格.comの各ランキングでも上位にいたためです。

[サムソン 960 EVO M.2 MZ-V6E500B/IT]

当該製品のレビューに載っているCrystal Disk Markの数値をみて驚きました。

[サムソン 960 EVO M.2 MZ-V6E500B/ITのベンチマーク]

正確に言うとこのベンチマークを見た時は何とも思っていません。これがすごいのかそうでないのか普通のSSDのベンチマーク(性能)をこの時私は知らなかったからです。SSDは十分に速いと思っていたので、各SSD製品の製品レビューに皆さんが盛んにアップしているCrystal Disk Markのベンチマークを特に興味を持ってみていませんでした。

この時改めて他の箱型SSDのベンチマークも見てみたのです。他の製品は概ね以下のような値でした。

[箱型SSDのベンチマーク]

多くの製品が殆ど同じ値でした。これは後で分かったことですが、これはSATAのインターフェイスの限界なので大体同じになってしまっているようでした。サムソンのSSDはSequential Readでこの6倍もの性能があり、突出しています。(尚、製品仕様は、Sequential Read: 3200MB/s、Sequential Write: 1800MB/sです)

また調査を進めるとM.2のSSDでもインターフェースがSATAのものは同様のスペックであることも分かってきました。SATAというインターフェイスがボトルネックになっているのですからある意味当然の話ですが、M.2でもインターフェースがPCIe(PCI Express)でないと意味がないということです。要は箱型とかM.2規格かという問題ではなく、インターフェースがSATAなのか、PCIeなのかが問題なのだということになります。ただし箱型の場合、インターフェースがSATAしかないので箱型を選択するとインターフェースは一択ということになります。

しかしこのサムソンのSSDは価格が約3万円もしました。これだけの性能なら仕方がないですが、これは少々抵抗がありました。20年前自作を始めた頃はハードディスクもそれなりの容量だと3万円以上するのは普通でしたが、その後はパソコン部品の劇的な進化とともに価格低下が進みました。最近は4TBのものも1万円を切ってます。今ではハードディスクに1万円以上出す気はありません。今回SSDへの移行しますが、ストレージというカテゴリーで考えると元々1万円未満の予算だったので、3万円となるとかなり抵抗があります。まるで20年前に戻ってしまったような気がするからです。変な拘りかもしれませんが。

因みに256GBのものであれば、大体半額の16,000円程度でした。容量的には足りないことはないのですが、現在のパソコンが320GBなのに、それより少ないというのが10年経っての自作としては許せませんでした。

それとこのサムソンのSSDが個人的に性能が良過ぎるとも思いました。もともとハードディスクで行くつもりがSSDに変え、まだ一般的な箱型も経験しないうちにこんな高性能なものにアップグレードしては、今後の楽しみがないなと思っていました。またこの後ノートパソコンもリプレースを予定していますが、この製品を購入してしまうとノートでもハードディスクはおろか、SATAのSSDすら選べなくなってしまうような気がしてました。

また逆に多くのレビューの中で「体感的にはSATA SSDとの差を感じない」という投稿が沢山ありました。ここまで速いと最早あまり体感差はないのかもしれません。

こうした様々なことを勘案するとやはり今回はSATAのSSDに留めておこうかとも考えました。しかしM.2という新しい規格は試してみたい。これはもはや止めがたい欲望となっていました。そして折角M.2にするなら、そうする意味のあるPCIeインターフェースで多少でもSATA接続限界よりは速い方がいい、反面劇的に速くなくてもいいので、もう少し安いものはないかなと思いました。


バランスのいいM.2 PCIe SSDを求めて

そんな都合のいい贅沢な私の要望に合致する製品なんてあるのか。。。何とあるではありませんか。Intel600p Series SSDPEKKW512G7X1というM.2 PCIe SSDです。

[Intel 600p Series SSDPEKKW512G7X1]

価格.comの製品レビューに投稿されていたベンチマーク結果は以下の通り。

[Intel 600p Series SSDPEKKW512G7X1のベンチマーク]

Sequential ReadはSATA SDDの3倍以上のスコア。十分にSATA限界は超えています。製品仕様でも、Sequential Read1775MB/sSequential Write560MB/sとあり、十分に高い性能だけど高過ぎない(サムソン 960 EVOの半分くらい)。それでいて価格も23,000円程度とSATA SSDとサムソン 960 EVOの中間より少し高い位のお値段。もう少し安いと言うことがなかったですが、そこまで贅沢な要望はさすがに。

ここまで私の厳しい要望に合致しているなら、もうこれしかないと思いました。ほぼこれに決めたのですが新しい規格の製品なので、少々マザーボードとの相性などが気になりました。そこで価格.comの当該製品の口コミに、購入予定のASUSのマザーボード PRIME H270-PROとの接続実績相性問題の有無などを質問してみました。9月17日(日)夕方頃です。

1時間程度でいくつかレスがつき、ガチの接続事例の回答はありませんでしたが、相性など問題ないだろうとの投稿が相次ぎました。最近は相性問題は殆ど気にすることがないようです。

それよりも、その後の回答で当該製品自体の性能に関する問題点の投稿がいくつかありました。サムソンのものよりも遅いという話は折り込み済みですが、コントローラが悪いとか、発熱が多いとか、大量書き込みすると遅くなるとか、単純なベンチマークでは分からないような問題点の指摘が多くあり不安を覚えました。

そこで他にも条件が似たようなSSDがないか見ていたら、もう一つWestern DigitalWD Black PCIe WDS512G1X0CというSSDも私の贅沢な要件にあっていたのです。

[Western Digital WD Black PCIe WDS512G1X0C]

価格はIntel 600pとほぼ同じ23,000円程度。レビュー投稿は1件しかなかったですが、そこに投稿されていたベンチマークは以下の通り。

[WD Black PCIe WDS512G1X0Cのベンチマーク]

Sequential ReadはIntel 600pよりは若干悪いですが、SATA SSDの3倍はあり、SATA限界は十分に超えています。Sequential WriteはIntel 600pよりいいです。尚、当該製品の仕様では、Sequential Readは2050MB/s、Sequential Writeは800MB/sとなっていて、いずれもIntel 600pより上です。さてこの製品の評判はどうなのだろう。やはりこのベンチには現れない課題が沢山あるのでしょうか。

まさにその時、先のIntel 600pの質問への回答に、「コスパが良いのだとWD Black SSDとかが書き込み遅いですが、 コントローラーはMarvell製でまぁまぁだしWDのSSDって基本SanDisk製のフラッシュなので品質は安定してると思うし、コスパはかなりいいと思いますよ。 」という渡りに船な書き込みがあったのです。

またその投稿に触発されて、他の方から今買いたいNVMe SSDはこれだ!速度と動作温度で見る超高速SSD選びという記事の紹介もあり、WD Black選択の後押しがありました。

ただ上記記事の内容にもあるようにSSDにはキャッシュオーバーや加熱故障予防のためのサーマルスロットリングによる速度低下は避けられないようで、その閾値や低下の度合いは製品によってもバラツキがあるようです。そしてWD Blackもそのあたりのスペックは決していい方ではないようでした。

しかしキャッシュオーバーについては8GBを超えた場合で実用上はあまり問題ではないかと考えました。それに速度低下も半分になる程度です。サーマルスロットリングについても、そんな高負荷はかけないだろうと思われる点と、高速なM.2 SSDをガッツリ冷却できるヒートシンクはこれだ!という記事のように2千円程度で効果的な冷却ができることも分かったので、もしサーマルスロットリングが目に余るようなら最悪これをやればいいかと思い、もうこの製品で確定しました。

さて製品が確定したら後はお店選びですが、これは悩まずに決まりました。マザーボード、CPUなど多くのパーツの購入先と決めていたツクモが価格.comの最安値店だったのです。

パーツ選び(電源とケース)


 
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