Harley-Davidson FLSTC Heritage Softail Classic2018/3/4 「いつかはハーレー」とバイク乗りの多くが思うことだと思います。「いつかはクラウン」と車の場合、言われたりしますが、これはトヨタが勝手に作ったキャッチフレーズ。バイクの場合、バイク乗りの多くが自然に思う憧れなのです。 勿論、人の好みは様々なので、アメリカンなんて嫌いとか、そもそもバイクはオフロードしかないとか、アメリカンでも別に国産で何も問題ないとか、いろいろな意見があると思いますが、ハーレーに乗ってみたいと思ったことのあるバイク乗りは決して少なくないはずです。 ミーハーな(もう死語かもしれませんが、要は流行や多くの人が騒ぐものについ魅かれる主体性のない)私もたぶんにもれず、昔から「いつかはハーレー」とずっと思ってきました。ただ乗りたい動機がこのようなものなので、ものすごくハーレーが好きで、乗りたくてたまらないと思ってきた訳ではありません。元々スピード狂の私としては、ハーレーはその欲求を満たす類のバイクではありません。また最先端の技術や世界最速といったフレーズが好きな私の心をくすぐる要素は少ないバイクであると思います。 いつかは乗ってみたいものの、逆にいつでもいいかなという思いもありました。そのためこれまでのバイク選択において、優先するバイクが多く、結局大型二輪免許を最初にとった1994年からすると20年以上も年月が経ってしまいました。 ただ免許取消による9年にも及ぶブランクがなければ、もう少し早く至っていたかと思います。免許再取得後、年々高くなるKawasaki Z1000MKU、もう一度乗っておきたかった世界最速のバイクという肩書き(Kasawaki ZX-14R)を優先してきましたが、それを終えてもうそろそろいいかなということで、やっと時期到来ということになった訳です。 しかしこのところバイクに金を使い過ぎているので、中型の車が買える価格の新車はちと厳しいため、今回は中古を探さないといけません。 さて中古を買うにしてもその車種は何にするか。当然ハーレーにもいろいろな種類がありますが、あまり迷うことなく早くからこのHeritage Softail Classicは目をつけていました。何といっても個人的には最もハーレーらしいと考える、このクラシカルな佇まい。ディープフェンダーと大型シールド、シーシーバーにサドルバックとハーレーここにありといったスタイルです。ホイールもスポークが良かった。 ただ例によって青色に拘る私としては、ハーレーの場合、比較的マイナーなカラーとなるため、中古となるといい玉を見つけるのが難しいのではないかと思っていました。しかしレッドバロンに探してもらって、すぐに見つかったのです。 車両価格は129万円、ETCやオイルリザーブなどのオプションもつけて、140万円を割る乗り出し価格で購入できました。一応2005年式ということで、壊れにくいツインカムエンジンです。購入契約は2016年8月15日に行い、納車は翌9月10日(土)でした。 ハーレーは勿論初めてですが、アメリカン・バイク自体も初めてです。他にもスポーク・ホイールやOHV、ベルトドライブなど何気の初物がいろいろあります。 このところどんどん排気量を増してきているビッグツイン。今年2016年はソフテイル・シリーズもツインカム103(1,689cc)になりました。しかしこの2005年式はツインカム88B(1,449cc)です。今となっては非力ですが、まあもはや飛ばすつもりはないので個人的には十分です。 尚、この年式でも既に燃料供給方式にはキャブレターとインジェクションの2種類がありましたが、こちらはキャブレター仕様です。 ところで乗った感想としては、思ったほどドコドコ感(鼓動感)がありませんでした。ソフテイルはエンジンがバランサー付きなので、振動が少ないからかもしれませんが、マフラーを換えると変わるとの話でした。そこで購入から半年が過ぎてしまいましたがやはりマフラー(サイレンサー)交換しました。それについては「北米マフラーの購入と装着」をご覧ください。 因みにこのバイクで私はバイクとしては初めてカーナビを付けました。この頃からバイクで流行りはじめたスマホナビです。詳細は「カーナビ装着」へどうぞ。
さてこのバイクも当初は4,5年は乗ろうと思っていました。アメリカンなので当然ポジションもよく、ツーリングでの疲労が少ないです。しかしやはり330kgの巨体はネックでした。最初の頃、取り回しで一度倒しているし、ツーリング中でもちょっと斜めの道で止まっただけで倒しました。いずれの時も一人では起こせず、人に手伝ってもらってやっと起こしてます。 その後は細心の注意をしていたので倒すことはなかったのですが、最初の頃のことがトラウマで常に倒さないか不安を抱えて乗っている感じでした。また駐車する場所も選びます。変に坂になっている所に停めようものなら、取り回しもできないしバックもできないため、停車も再出発もできず、身動きがとれない事態に陥ってしまう恐れがあります。万一、人のいない所で倒したり、身動きが取れなくなったらどうにもなりません。 そのためなかなか気軽に乗ることができず、いつも気合を入れてから乗るといった状況でしたし、あまり知らない所へ行く気にはなれませんでした。北海道ツーリングなど知らない所でかつ長い泊りがけのツーリングなどあり得ません。 また勿論事故のこともあります。もともと峠道は得意なバイクではないので、あまり楽しめません。 結局やはり3年で乗り換えることにしました。乗り換えるバイクは別ページに既に書いているCB1300SBですが、その話はそちらでということで、ここではヘリテイジの売却について書きます。 いつものようにヤフオクで売ることとしました。これまでのバイクのヤフオクでの売却実績からして、3年、12000km乗った程度なので、買い取り価格の70%程度はいけると思っていました。ただ事故っているので、そこは考慮しないといけません。128万円で買ったこのバイク。理想を言えば100万円くらいで売れればいいですが、まあ80万円がいいとこかなと思っていました。そこで2019年9月3日(火)、79万円スタート(即決価格、最低落札価格なし)で出品しました。すぐに怪しい外人と思われる人から質問が入りましたが、その後質問も全くなく、ウォッチリストもなかなか増えません。 明らかにこれまでバイクの時と様子が違います。他の似たような出品を見てみても、入札されている様子がありません。79万円では高過ぎるのだろうか。そこで翌日一応購入したレッドバロンにも買い取った場合の金額を確認したところ、相場的に43万円程度とのことでした。え〜?と思いましたが、業者の買い取りはこれくらいが限界で、購入した店だから出せる金額なんだろうと思います。 それでも少しでも高く売れるように、事故によって傷ついた部分の修復などを行いました。特に目立つのはスクリーンの傷です。サンドペーパーと金属磨き粉でそれなりにはなりましたが、完全に綺麗にすることはできませんでした。サドルバックの傷も目立つのですが、何とアロンアルフアでも着かないので諦めました。 その後もヤフオクではウォッチリストは殆ど増えず、質問もありません。全く売れる感触がありませんでした。改めて他の出品を見てみると、ほぼ私のハーレーと同じ機種、年式のものですが、距離もずっと少なく、見た目も新車と見間違うくらい綺麗なものが60万円でも入札されていないのです。これでは79万円何て全く勝負にならないので、1巡目が終わった時点(9月11日(水))で55万円に値下げました。 しかし状況は全く変わりませんでした。確かに上記の綺麗なバイクが60万円でも売れないなら、私のバイクなど30万円でも難しいかもしれません。これならレッドバロンの言う43万円なら御の字かもしれないと思いました。そこで翌12日(木)にまたレッドバロンに連絡しました。ただ以前言った43万円はあくまで相場的にみてとのことなので、実際の買い取り価格は一応実機を確認して決めるとのこと。当然そうだよなぁ。40万円台は厳しいかなぁ。とりあえず週末(9月14日(土))持っていくことにしました。 レッドバロンに持っていく前に少しでもいい値がつくようにと、できるだけ錆を取り、メッキ部分は金属磨き粉で入念に磨き、ワックスもかけました。この金属磨き粉はことの他有用で、すごく綺麗になったので少々のりのりで1時間以上も磨き込んでしまい、以下のように見違えるようになりました。 この後最後に少しだけあたりを走った後レッドバロンに持っていき、置いてきました。そしてその夜にはレッドバロンから電話があり、まだ内容は細かく精査はしていないが、非常に綺麗に乗って頂いていたので45万円でいいとのこと。更にオイルリザーブの返金が全額あるのでこれが12,000円。しめて46万2,000円とのことで快諾しました。やっぱり綺麗に磨いておいて良かったです。 翌日レッドバロンが来て、事務手続き。個人売買と違って業者に買い取ってもらうのでこのあたりは楽ですね。あとまだ北米マフラーが付いたままなので、ノーマルマフラーを渡して交換を頼みました。手続き完了したのでヤフオクは取り消しです。ところが取り消しをしたらメールで48万円で買いたいとの連絡がありました。既にレッドバロンとは話がついてしまったし、メールをくれた方も実機を見たらどう思うか分からないので断わりました。 翌週21日(土)に北米マフラー受取がてら、最後のヘリテイジの姿を見てお別れをしてきました。
こうしてバイク乗り憧れのハーレーダビッドソンは私の元から去って行ったのです。前回のZX-14Rに引き続き、十分満足いくまで乗れて心残りはありません。
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